【サヤトレ通信　第1518号】

株式会社サヤトレの増田です。

本日はファイナンシャルプランナー（FP）が
抱える悩みと実情についてお届けします。

有料版メルマガ「サヤトレ通信プレミアム」っぽい
内容になりますが日刊無料読者様にも
何かしら問題提起となればと思い配信します。

まずファイナンシャルプランナーとは
言葉の通り金融（ファイナンシャル）の
計画をお手伝いする方（プランナー）です。

個人を中心にニーズを聞き総合的な資金計画を立てて
金融、経済、税制、不動産、住宅ローン、保険、運用
教育資金、年金など幅広い金融知識を顧客にアドバイスします。

日本でもかなり馴染んできた言葉ではないでしょうか。

上記FPの仕事の定義を聞くと素晴らしい
職業であると感じる方も多いかと思います。

私もFPに上記定義の仕事が
本当に出来ているとすれば
とても素晴らしい職業だと思います。

しかし日本において高い金融知識とモラルを持った
人格者のFPでもFP業務だけで生計を立てる事は
残念ながら中々厳しいのが実情と言えるのです。

分かりやすく言えば・・・
人のお金の相談に乗りアドバイスをする
FPさん本人にお金がないようなイメージです。

FPさんがFP業務のみで
生計を立てるのは大変難しいのです。

最大の理由は日本人の特徴として
「相談料にお金を払う習慣があまりない」

上記が最大の要因であると私は考えています。

「質問」「相談」「アドバイス」などは
無料で出来ると考えている方が多いのです。

その結果としてFPは資産相談と同時に
金融商品の販売がセットになっています。

お客様のライフプランの相談と言いつつも
最終ゴールは「生命保険」「投資信託」の販売に
結びつけなければFPさんの収入にはなりません。

【正しいFP業務の在り方】
顧客のライフプランを聞く。

ライフプラン実現のために
投資や保険が必要であれば紹介する

【日本のFP業務】
金融商品を販売するために
顧客からライフプランを聞く

【日本のFPの実情】
ファイナンシャルプランニング＝無料
金融商品販売の手数料キックバックで儲ける

上記のように金融商品販売がゴールになると
FPさんが取り扱っている金融商品によって
顧客へのプランニング提案も異なってしまいます。

A社の生命保険を扱っているFPさんであれば
ファイナンシャルプランニングの最終ゴールは
A社生命の保険販売の資産提案になるでしょう。

投信を扱っているFPさんであれば
投信販売がゴールになってしまうのです。

また最近では１社専属の保険販売ではなく
複数各社の保険を集めてお客様に合った
保険を中立な立場でご提案します。（ウソ）

というスタイルの窓口販売も増えています。

しかし沢山扱えたとしてもその窓口会社が
手数料目的で特定の保険販売を行っていた事を
認めて公式に謝罪していますが結果的に・・・

「キックバック手数料の高い保険を勧める」営業になります。

つまり金融商品販売ありきで稼ぐ現在の
ビジネスモデルではFPは中立な立場で
金融資産形成のアドバイスをする事は
難しいのが実情と言えるでしょう。

私の周りでも本当に人の役に立つ
お金のアドバイスやプラン設計の
お手伝いがしたいという友人は多いです。

個人的にとても素晴らしいと思うのですが
このような実情を多くの日本人が理解して
浸透しない限り正直難易度は高いと思います。

個人のニーズがあってこそのサービスなのです。

しかし年々、個人の金融リテラシーは
確実に高くなっており若い世代ほど
情報取得が早くなっています。

考えてみてください。

もし仮に夫婦で世帯年収1000万円ある家庭の方が
100％中立なアドバイスをくれるFPさんと顧問契約を結んで
相談料として毎月1万円程度お支払いしたとします。

お客様からすれば1年間で12万円の相談顧問料です。

年間収入1000万円の家庭が1年間で
12万円（1.2％）支払う事で金融のプロが
親身に本気を出してアドバイスしてくれるのです。

税金・保険・ローンなどの改善で
12万円なんて1発で元がとれるでしょう。

数年後にお子様の進学でこれくらい
お金必要ですがご用意は大丈夫ですか？

数年前から自分の家計を客観的に把握して
資金繰りも一緒に考えてくれる相談者です。

長い人生でお付き合いすれば
どれだけのお金が削減される事でしょうか。

個人FPさんでも高い金融知識とモラルを持ち
ライフプランニングに特化して自分の地域に
300名（固定で3600万の収入）の顧客を
抱える事が出来れば十分に生計が立てられます。

金融機関からキックバックは一切貰わないと
宣誓して尖ってもいいかもしれません。

分かる方にはきっと評価してもらえるはずです。

FPさんが住んでいる地域で金融の相談は
〇〇さんに聞けば何とかなると信頼されれば
小規模FP事務所でもやっていけると思います。

日本の金融機関でFPの資格を保有しながら
金融商品販売ありきの提案をして働きながら
苦悩・葛藤しているFPの方は、結構沢山います。

またFPという名称は経験問わず
誰でも簡単に名乗る事が出来ます。

金融知識も投資も保険も人生の経験もない人でも
大きな会社に雇われてFPと名乗る事が可能です。

本当にピンキリの世界です。

そして現在、金融商品を販売している側も
中立的にお金のアドバイスをして役に立ち
その対価でお金を頂戴出来ればと望んでいるFPも多いです。

ニーズあってこそのサービスなので
現実にはとても難しいという現状がある事を
読者様に知ってもらえる機会になればと思います。

読者様は、中立的に信頼して
お金の相談が出来る方が身の回りにいますか？

無料でお金の相談に乗りますという
自称FPが日本に沢山いる仕組みを
ぜひ一度考えてみてほしいと思います。

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