仮想通貨と暗号通貨の違い

株式会社サヤトレの増田です。

本日は、暗号通貨をテーマにお届けします。

先日サヤトレ会員限定メルマガに
暗号通貨に関する情報を少しお届けしました。

暗号通貨は『相対取引』なので取引所ごとに価格が違います。

よって、取引所間の価格差を利用した
「サヤ取り(アービトラージ)」も可能です。

このような新しい市場はサヤが発生しやすい
傾向がありますので、注目してみると面白いかもしれません。

特に日本では、暗号通貨に対して
間違った認識をお持ちの方が多いです。

本日は、誤解の多い暗号通貨について
正しい知識を身に付けていただければ幸いです。

まず「暗号通貨とは何なのか」についですが・・・

「暗号通貨」は、日本では一般的に
「仮想通貨」と呼ばれるケースが多いです。

暗号通貨=仮想通貨

『仮想通貨』という呼び方は、世界で日本しか使っておりません。

世界で呼ばれている正しい名称は『暗号通貨』です。

■仮想通貨(怪しいイメージ)

■暗号通貨(難しそうなイメージ)

名前の印象で大きくイメージが変わるのではないでしょうか?

【参考記事】

正式名称の「暗号」ではなく「仮想」と間違えて広める点など
金融レベルの低い日本らしいなと感じつつ残念に思います。

革命的な素晴らしい技術なのでもっと正しい知識で広めていれば
日本のプログラマーが暗号技術の分野に進んだ可能性もあったでしょう。

現状世界には、数多くの暗号通貨が存在しています。

その数は1000以上あるとも言われており
国が発行している通貨よりも遥かに多いです。

ネット上で産み出す事が出来るので
今でもゴミのようなコインが日々増えています。

そんな9割以上がゴミの中で、実際に通貨として価値が認められ
世界中で決済に使われている素晴らしいコインもあります。

最も有名な暗号通貨が「ビットコイン」です。

【参考記事】

ビットコインに価値はあるのか?

暗号通貨界の基軸通貨と言えます。

ビットコインと聞くと2014年の、多額のお金が消失した
「マウントゴックス事件」でイメージが悪い方も多いでしょう。

しかし、当時日本で暗号通貨の仕組みやブロックチェーンなど
正しく理解している方はほとんどいなかったと思います。

実際に私自身もよく分かっておらず、暗号通貨の
仕組み自体に問題があると勝手ながら思っておりました。

しかしそれは間違いでした。

マウントゴックス事件は、ビットコインの問題というよりも
社長の不正で1つの大手取引所が倒産したという事件です。

暗号通貨そのものに大きな欠点が見つかったわけではありません。

株式に例えて言うならば、1つの証券会社の社長が
お客のお金を横領して証券会社が倒産したイメージです。

そして、その証券会社で多く売買されていた
「トヨタ自動車」の株が危ないという間違った認識で
株が売られて大きく下落したとお考えください。

別の例えにすると、マンション(取引所)の
管理人や大家さんなど(社長)カギを持っている
信頼するべき人物が犯罪者で、勝手に自宅に入って
お金を盗み空き巣を行なったイメージです。

新しい物→よく分からない→怪しい

上記のような流れになる気持ちはよく分かりますが
グローバルにお金のやり取りの必要性が高まる現代では
将来的にますます暗号通貨は普及していくと私は考えています。

新しく登場した便利な物を利用することは
メリット・デメリットあるのが事実です。

しかし、暗号通貨の仕組み(ブロックチェーン)と
ビットコインのような上位の通貨は、世界共通で使える
決済通貨となる、大変魅力的な技術革新である事を
正しくご認識ください。

そして暗号通貨に使われている核となる
ブロックチェーンという暗号技術は
決済以外にも様々な分野で応用が可能です。

世界中の企業がブロックチェーンに注目しています。

■ブロックチェーンの分かりやすい解説
http://gigazine.net/news/20160425-understand-the-blockchain/

日本の株式投資の場合は・・・

■管理された通貨:円

■管理された取引所:東京証券取引所

■株式の購入を管理する機関:証券保管振替機構(ほふり)

上記のように様々な管理された公的な機関のおかげによって
価格や株主名簿など信頼が担保されて運営が成り立っています。

保有している株式が勝手に盗まれるなど聞いた事がありません。

これは証券保管振替機構が管理を行なっているからです。

昔は、株式を買うと紙の株券が届いていましたが
現在、株は全て電子化されてほふりが管理しています。

多くの投資家の方は、自身が株主である事を
間違いなく管理されるか心配された時期もあったと思います。

今、心配している方はいないのではないでしょうか?

ブロックチェーンの技術を株式投資に応用すれば
管理された機関もいらず、公平に世界中に履歴が残り
個人間で手数料もかからず株の売買が可能になります。

新しい技術の登場によって安定稼動するまで
色々問題も発生すると思いますが、中央機関を必要とする事無く
少ない運営コストでフェアな投資が出来る時代が来るかもしれません。

海外では、シティバンクやバークレイズが研究しており
日本では三菱東京UFJ銀行も暗号通貨を発行するニュースが出ています。

■三菱東京UFJ銀行
http://www.asahi.com/articles/ASJ1W4RWKJ1WULFA012.html

そして、あまりニュースになっておりませんが、ちょうど先週末に
「イーサリアム」という暗号通貨のプラットフォームを利用して
運営されている自立分散型投資ファンド「The DAO」において
バグが見つかりクラッキングされて65億円が抜かれる事件が発生しました。

日本で「The DAO(ダオ)」を知っている投資家は
少ないと思いますが、DAOはクラウドファンディングで
過去最高額を調達して世界1位となり期待されていた
これまでにない新しい形の投資ファンドです。

現在は、DAOもイーサリアムも暴落してお祭り騒ぎ状態です。

暗号通貨は、現金を奪われるよりもセキュリティーが高いため
クラッカー犯人の口座を特定して、現在は凍結している状態にあります。

DAOから抜かれたイーサリアムの価値65億円に関して、
イーサリアムの運営側の判断でなかったことにして、
投資者に戻す事も出来るようです(=ハードフォーク)。

しかし「盗まれたから再発行します」のように
管理者によって修正が出来るのであれば結局のところ
日銀が円を管理して大量に刷れることと変わりありません。

株式のように、特定の機関にも大量保有者にも管理されず、
偽札の偽造も出来ない事が暗号化通貨の魅力の1つです。

現状、暗号通貨は投機目的の保有が多いと思うので、
残念ですが、お金を失った方には、諦めて泣いてもらう事が
暗号通貨の未来のためになるのではと個人的には考えています。

暗号通貨には、色々とメリットとデメリットがありますが
暗号通貨=怪しい(悪)という認識ではなく、素晴らしい
最新技術を評価して日本企業が世界共通通貨誕生を目指して
開発させるくらい応援をしてみるのはどうでしょうか?

暗号通貨の考え方の一つとしてご参考になれば幸いです。

【本日のまとめ】

■「仮想通貨」という名称は日本だけで、正式名称は「暗号通貨」。

■暗号通貨関連の投資案件は、ほとんどがウソである。
(騙されて未公開コインに投資しないようにご注意ください)

■ビットコインを代表とした上位の通貨は、
 実際に世界中で決済に使用され、価値が存在している。

■暗号通貨で使われている技術の事を「ブロックチェーン」という。

■ブロックチェーンの技術を活用すると幅広い分野に応用が可能

■ブロックチェーンの活用は、まだ実験段階で問題も多い。
 問題点を改善して行く事で今後安心して使えるようになるかもしれない。

【参考記事】

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