配当金は、配当落ちで意味がない!?

株式会社サヤトレの増田です。

本日は「配当落ち」に関する
正しい知識についてお届けします。

配当落ちとは、投資家が企業に投資を行い
配当が受け取れる権利確定日が過ぎると
その翌日に配当金分、理論上株価が下落することです。

例えば100円の株価の企業が
5円配当する場合の配当利回りは5%です。

権利確定日を跨いで配当を受け取ると
その銘柄を買っている投資家は5円の
配当金を貰うことが出来ます。

しかし翌日の株価は、配当で吐き出した
5円を差し引いて95円からスタートします。

まとめると5円の配当を受け取る事が出来ますが
翌日の株価は5円分下落するので実質的には
配当は、理論上あまり意味がないのです。

しかし日本の個人投資家の多くは
配当落ちの仕組みを知らない方も多いです。

学校では教えてくれない金融知識なので
サヤ取り同様に知らなくても当然と言えます。

そんな経緯もあり日本では配当金が多い高配当銘柄や
毎月配当金を出すファンドは、とても人気があります。

その結果、購入する人が多く売却する人は少なくなるために
高配当な銘柄の株価は、堅調に推移するケースもあります。

仮に配当金を200円投資家出すと仮定しましょう。

200円の配当金を投資家の銀行に振り込む際に
銀行の送金手数料で200円くらいかかっています。

この時点で既に赤字です。

その他に株主への資料を作成して印刷するコスト
資料の郵送コストや人件費を考えると本当に配当金を
個人投資家に出すべきなのかは、個人的に疑問に感じます。

配当落ちの仕組みについてまだピンときていない方に
とても分かりやすい例として日経平均連動型のETFで
配当落ちについて解説したいと思います。(収益分配金)

下記の2つの225ETFのサヤチャートをご確認ください。

1346 MXS255
1330 上場255

■サヤチャート
https://investars.jp/multichart.php?q=1346:1330&term=1&corrtype=

2017年の1月12日にサヤチャートは
大きく下落(乖離)しています。

昨日、上記のようになっている原因は
まさしく(1346)MXS255の配当落ちです。

■(1346)MXS2551口につき151円配当(収益分配金)
http://www.am.mufg.jp/text/20170111_181346.pdf

1346 MXS255のETFを買い保有している場合、
配当金(収益分配金)で151円が受け取れます。

しかし繰り返しお伝えしている通り
株式の仕組み上、株主に配当を出すと
配当を出した分だけ資産は減り株価が下落します。
(配当落ち)

昨日1月12日の2つのETFの価格を確認すると

1346 MXS255 -420 (-2.10%)
1330 上場255  -250 (-1.25%)

1346 MXS255が吐き出す151円の
配当落ち考慮すると420円‐151円=269円

よって1346 MXS255の
株価下落は実質-269円となります。

サヤチャートは大きく変動しているように
見えますが配当金を考慮するとほとんど
サヤは動いていないイメージとなります。

配当金の仕組みについて
ご理解いただけましたでしょうか?

配当金の仕組みを理解した後に、今後、
高配当銘柄に投資したいと思いますか?

投資・資産運用のヒントになれば幸いです。

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 編集後記
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本日の内容、私の文章能力の限界で
配当金は意味がないような記述に
なってしまいましたが決してそんな事はありません。

私が考える上場企業の配当に関する考えは以下の通りです。

■儲かっているのに配当を出さない会社
(配当はいらないので売上げアップして株価を上げてください)
(内部留保するのであれば、配当金で還元してください。)

■赤字の場合は、配当を出さなくていい
(余計なコストがもっとかかるため)
(無配当が経営上、賢い選択である事を株主も認識するべき)

配当の考え方について私が書いている事は
過去に逮捕された村上ファンドの社長と基本考えです。

物の言い方や、ファンドのやり方が過激なのが
問題なのかもしれませんが彼の述べる経済理論に
日本の金融知識が追いついていないのかもしれません。

株主であれば、その会社の経営の
やり方に対して物申す事は普通です。

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