ソフトバンクのNVIDIA株カラー取引(両建て売買)とは?

株式会社サヤトレの増田です。

本日は「カラー取引」をテーマにお届けします。

カラー取引とは、「現物株」と「オプション」の両建て売買です。

直近の決算発表で神がかった投資取引を公開した投資会社のソフトバンクが行った両建て売買です。

ソフトバンクは、大量に保有しているNVIDIA(エヌビディア)の現物株の買いとオプション取引を使い価格下落の損失を相殺して投資で大きな利益を得ています。

金融リテラシーの高い一部の方は、保有のNVIDIA株を売却せずに利益確定を行ったソフトバンクの投資手法によって多くの方が両建て売買の有効性に気付いた事でしょう。

私のメルマガでもソフトバンク(孫社長)の投資の上手さについては、何度も取り上げていますが今回のNVIDIA株の両建ては、中々神がかっています。

■参考記事

投資について詳しく理解して実際に投資取引のある人にしかこの凄さは、分かりにくいですが大企業でありながら本当に凄いです。

投資の天才である孫社長の実力か?

ソフトバンクの投資担当者の実力か?

誰の実力か分かりませんがNVIDIA株を買うタイミング

そして大きな株価上昇で利益を得たタイミングでのカラー取引による両建てでの損失回避は見事です。

前置きは以上で、ここからは実際にソフトバンクがどのような取引を行ったのか解説していきます。

まず投資会社のソフトバンクは、ファンドにてアメリカの会社NVIDIA株に投資をしていました。

NVIDIAの成長性について書くと長くなるのでまたの機会にしますが、AIのような人口知能や暗号解読などの複雑な演算処理、自動運転による画像解析技術などでNVIDIA社の作るGPUは必須です。

そんな成長性が期待出来るNVIDIAの株式をソフトバンクは、大量に投資をしていました。

その後、NVIDIAの株式は大きく上がり投資していたソフトバンクはNVIDIA株の大幅な株価上昇の恩恵を受けました。

しかしこれは、あくまでも評価益の状態です。

株式投資は、実際に決済するまで実損益が確定しません。

また大量保有している株式を短期間に売却する事はかなり大変です。

NVIDIA社との資本関係など大企業の大人の事情もあったのかもしれません。

株式の上昇で大きく評価益で儲かっているソフトバンクは、売却して利確したくても様々な理由で出来ない状態にあったのでしょう。

そしてNVIDIAの株価は、2018年の9月を高値にしてその後、大きく暴落しました。

NVIDIA株を沢山持っているソフトバンクは、大きく損してしまったと市場は思っていたのです。

しかし先日の決算発表にてソフトバンクは、逆風下の最高益を発表しており孫社長自らNVIDIA株の下落は、デリバティブ(金融派生商品)取引でほとんど損をしていないと発表したのです。

この会見を私は観ていたのですがその時は、CDS (クレジット・デフォルト・スワップ)のような取引を利用したと思っていたのですが正しくは、オプション取引を活用していたみたいです。

海外では、日本とは違い個別株のオプション取引市場の流動性があります。

金融リテラシーの低い投資家の多い日本では、市場の確率は難しいでしょう。

今回おそらく下記のような持ち方をした事でしょう。

■NVIDIA株:現物で保有

■NVIDIAの個別株オプション:プットの買い

現物株は株価が下がれば損失となります。

その一方で「プットの買い」は、株価が下がれば利益になる取引です。

よって上記のような持ち方をする事で両建て売買状態となり、株価上昇で得た評価益を決済する事なく利益を確定出来るのです。

オプション取引に関しては、買いなのに何で下がったら儲かるのか?

株式を売る権利を買うって何や?

中々理解するのが難しい金融商品です。

私も昔、証券外務員1種に合格しても意味不明で理解していませんでした。

証券会社で2年目に実業務の金融商品を取り扱うようになって理解出来ました。

オプション取引の仕組みを理解するには、実際に投資しないと分からないと思います。

それくらい難しいのがデリバティブ(金融派生商品)とお考えください。

この記事をお読みの方であれば、現物株持っているならシンプルにNVIDIA株をショート(空売り)すればいいと考えるかもしれません。

おっしゃる通りです。

しかし空売りはせずにオプションを使った事には、またその裏に何かしらの理由があるのでしょう。

ソフトバンクが行ったカラー取引を簡単にまとめると・・・

■保有しているNVIDIA株がメッチャ上がって儲かっている。

■利益確定して売却したいけど、事情があって売却出来ない。

■空売り(ショート)でヘッジしたいけど、事情があって出来ない

■オプション取引で両建てヘッジしよう。

上記のようなイメージです。

ソフトバンクは、NVIDIA株を買うタイミング!

そして先行き怪しくなったタイミングでデリバティブ(金融派生商品)を使って両建てにする投資判断と上手さ!

ソフトバンクファンドの運用担当者は、本当に超優秀だと私は思い称賛します。

短い文章で上手くお伝え出来たか分かりませんが何かしらの投資のヒントになれば幸いです。

また今回ご紹介したオプション取引を使った他の両建て売買の事例は、サヤトレLS有料会員の投資レポート「金融危機ヘッジマニュアル」からお読みいただく事が可能です。

現在、LINE@に登録するだけで有料版をお試し出来るのでぜひとも登録いただき勉強していただければと思います。

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【本日のマネー実践タスク】

ソフトバンクファンドが今保有している株式や銘柄を調べてみましょう。

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