株式会社サヤトレの増田です。
先日、サヤトレ会員のお客様より証券口座を
複数社に分ける理由についてご質問をいただきました。
他の個人投資家の方にもお役に立つ内容ですので
質問に回答させていただきます。
証券口座を複数社に使い分けている方は
私以外にも多いと思いますが、証券口座を2社以上に
分けることでメリットとデメリットが発生します。
【メリット】
■手数料が安くなる
■分析システムが使える
■売買出来る銘柄数が増える
■その他(リスクヘッジ・損益把握・発注システム)
【デメリット】
■税金を払い過ぎる確率が非常に高い!
本日は、証券口座を複数使うメリットについて解説します。
メリット1【手数料が安くなる】
証券会社の売買手数料は会社によって変わります。
総合証券会社とネット証券の売買手数料には
大きな違いがあります。
大前提として売買の取引コストを安くするためにも
必ずネット専業の証券会社を使うようにしてください。
そしてネット証券の中でも手数料が違ってきます。
ここで重要なのは・・・
どの証券会社が適しているかは投資家ご自身の
投資資金と運用手法によって違うという点です。
取引金額が10万円までの小額であれば
手数料がかからない証券会社もあります。
■松井証券
http://www.matsui.co.jp/service/fee/list.html
出来るだけ手数料の安い会社がお勧めなのですが・・・
取引手法としてデイトレードで1日に何度も売買する方と
寄り付きにまとめて注文を1度しか出さないケースで異なります。
デイトレの場合は、0.1秒以下の発注スピードを争います。
株式の注文は、証券会社を仲介として東証に流れます。
売買手数料が安い証券会社で発注した際に
その証券会社の発注システムの設備が弱いと
板が1段不利に約定してしまうケースもあるのです。
発注した値段で約定しない事を「スリッページ」と言います。
寄り付きのように板寄せのタイミングでの取引が
メインならば発注スピードは特に関係ありません。
しかしデイトレで頻繁に売買する方は
スリッページで板が不利に約定すると売買手数料以上に
大きなコスト増になってしまうケースもあるのです。
2016年3月現在で売買手数料が
最安に近いのは「ライブスター証券」です。
■ライブスター証券
http://www.live-sec.co.jp/
しかし、システムトレードで証券会社の
発注スピードを研究している方の情報では
ライブスター証券は発注が遅く指値が約定せずに
スリッページする確率が高いと述べておりました。
これは日々の企業努力によって変わるので
個人投資家側からは中々分かりにくいです。
しかし、手数料の高さと証券会社のサーバー設備などの環境は
ある程度比例関係にあると考えてもいいかと思います。
メリット2【分析システムが使える】
証券会社は、独自に自社でチャート分析や
売買発注の取引システムを保有しております。
証券口座を開設すると基本的に無料で
その分析システムを使う事が出来ます。
ニッチなテクニカル分析などを行いたい場合
利用している証券会社の分析システムに
搭載されていなくても、他社であれば搭載されている事もあります。
A社のチャートソフトで投資分析を行い
B社で売買発注するというケースも珍しくありません。
ご自身に合った分析システムも使い分ける理由の一つです。
【人気の高い分析システム】
■マーケットスピード(楽天証券)
http://investars.jp/about/rakuten.html
■HYPER SBI(SBI証券)
http://investars.jp/about/sbi.html
■GMOクリック証券
http://investars.jp/about/gmo.html
メリット3【売買出来る銘柄が増える】
証券会社によって取り扱って
売買出来る銘柄が異なります。
ニッチなETFや転換社債などは
証券会社によって売買出来ない事もあるのです。
私のこれまでの経験上ですが
銘柄の取り扱いの幅広さに関しては
SBI証券が一番と考えております。
■SBI証券
http://investars.jp/about/sbi.html
過去に転換社債を購入した際に
私が口座を持っているネット証券では
SBI証券しか売買が出来ませんでした。
その他にもSBI証券は外国株式の個別銘柄も
取り扱い数が非常に多いこともあり
私のNISA口座はSBI証券にあります。
その他【リスクヘッジ・損益把握・発注方法】
その他にも証券会社のサーバーが落ちて
投資家がログイン出来ないケースがまれにあります。
特に暴落時などに多いです。
1社しか証券口座を持っていないと
ログイン出来なくなる事もリスクです。
その他、投資手法を検証し、損益の結果を
分かりやすくするために証券口座を分けるケースもあります。
「逆指値の決済注文」などは対応していない証券会社もあるので
注文システムも口座を分ける理由になるかもしれません。
このように証券口座を1つにせずに
複数社に分ける目的は色々とございます。
今回ご紹介したメリット以外にもあるかもしれません。
しかし、証券会社を複数社に
分けることによるデメリットも発生します。
これをテーマに、過去セミナーも行った事がありますが
証券口座を複数に分けて取引している方の9割以上は
投資の税金を多く納め過ぎています。
【参考記事】
証券口座を2社以上に分けるデメリットは
明日お届けします。
続きをお楽しみに!
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