飲食店の多店舗経営の難易度

株式会社サヤトレの増田です。

本日は「飲食店経営」をテーマにお届けします。

今から10年ほど前になりますが2010年頃私が総合証券会社で営業をしていた際にラーメン屋を経営しているオーナーをご紹介いただき顧客にしました。

私は、仲良くなろうと思い経営しているラーメン屋に食べに行って挨拶しました。

私がラーメン好きで興味があったのですがすぐにお金の話をするよりもお客様のビジネスをちゃんと理解しておいた方が、良い資産運用の提案が出来ると考えていたのです。

自分で言うのも何ですが、私は良い証券マンでした。

ラーメンの感想と一緒に2号店の多店舗展開に関する経営論で面白い話をオーナーから教えてもらいました。

■ラーメン店オーナー「2号店では、本店と全く同じラーメンだけど、店名を変えている。」

■証券増田「何でそんな事するんですか?2号店と書いた方がいいのでは?」

■ラーメン店オーナー「同じなのに本店の方が美味しいとか、色々言う人がいる。経営的にも店名を変えた方がいいんだよ。」

■証券増田「そうなんですかー。へー(全然分かっていない)」

起業してビジネスをしている今なら理解出来する事が出来ますが会社員だった当時は、オーナーが言う店名を変えるメリットが全く分かりませんでした。

皆様は、分かりますでしょうか?

ビジネスのセンスが問われる部分です。

今、多くの飲食店の経営が厳しくなって閉店しているお店が増えています。

そんな飲食店でも特に厳しいのがチェーン店です。

同じ看板で同じメニューのチェーン飲食店。

ネットを持ち歩かない時代には、チェーン店という看板は安心でした。

しかしスマホで飲食店を検索できるようになった今

「ここでしか食べられない!」

この限定感は、重要になっているのです。

どこにでもあるチェーン店への来店動機は低くなっています。

ラーメン店のオーナーは、提供しているメニューは同じだけど違う店名にして同じ店では無いような形で作り多店舗で出店する際の経営リスクを下げていたのです。

最近では、この手法は、大手飲食チェーン店でもよく使われています。

運営会社名を隠している大手居酒屋チェーンや出店する駅の特徴に合わせて店名を変更している大手中華チェーンもあります。

飲食店に入った際には、運営会社を調べてみると面白いかもしれません。

私は、丸の内に好きなお寿司屋があり特別な時に行くのですが同じ運営会社の別の名前のお寿司屋では、ほぼ同じ質のお寿司が半額近い価格で食べれるのを発見しました。

同じ運営母体の会社だと食材や調理方法が共通しているのでしょう。

同じ名前のチェーン店で何店舗も作った結果数年後に失敗して店舗を減らす飲食店は、多いです。

それと同時に流行っている飲食店のコンセプトや看板デザインメニューを丸パクリしてくる大手の飲食企業もあります。

■居酒屋

■280円系

■農場系

■早く出てくるステーキ

などなど

ひどい話ですが、世の中の多くの消費者は、オリジナルなのかパクリなのかを判断出来ません。

特に調べたりもしないので看板が似ていたら間違えて入るのです。

パクリ店舗の出店数が多くなり世間から認知されるとオリジナルがパクリと思われるケースすらあります。

最近では、大戸屋がTOBで敵対的買収されました。

飲食店経営は、競争が激しい状況が続くと個人的には、予想しています。

飲食店業種の株価指数も注目しておくと良いかもしれません。

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