株式会社サヤトレの増田です。
本日は「企業の裏側経営戦略」をテーマにお届けします。
有料メルマガ「サヤトレ通信プレミアム」にて書こうか迷いましたが、無料版にてお届けします。
私達投資家は、一般的に企業に投資する際、企業の経営戦略を知っておく必要があります。
私の場合、サヤ取り、システムトレード、自動売買など株価の値動きやデータ数字などの事実を重要視するファクトフルネス的な投資戦略なので、あまり関係ありません。
しかし個別銘柄を長期保有するような投資の場合は、企業が目指している経営戦略を正しく理解しておく事が重要です。
分かりやすい事例としては、日本最大の企業。
トヨタ自動車の経営戦略について多くの方が知らないであろう経営戦略をお伝えします。
テーマは、なぜトヨタ自動車は、電気自動車を発売しないのか?
上記について投資家の私が勝手ながらトヨタ社が考えている経営戦略をお伝えします。
まずは、自動車業界の時代の流れ、および経済の基礎知識についてです。
日本に住んでいると実感ありませんが今、海外は、ガソリン車ではなく電気自動車(EV)に切り替わっています。
トヨタ自動車の時価総額もアメリカの電気自動車テスラに抜かれました。
ガソリン車から出る大量のCO2と排気ガスは、大気を汚染して地球を汚している事実があります。
昨日、環境をテーマに書きましたが世界の流れとして企業は、環境への配慮は必須になっています。
【参考記事】
ヨーロッパや中国を中心に2025年から2030年にかけてガソリン車の販売禁止や規制がかけられていく事が決定しています。
自動車業界は、ガソリン車から電気自動車に切り替わる事は、ほぼ確定しているのです。
そんな状況の中でもトヨタ自動車は、電気自動車を市販で作って販売していません。
今でもガソリン車の販売がメインです。
この状況に関しては、トヨタの経営戦略を知らない方は、トヨタは、電気自動車の参入に出遅れたと考えているかもしれません。
しかしそれは、違います。
トヨタ自動車は、自動車業界の世界の流れを見つつ、どんな流れになっても、自社が最大効率で儲かる経営判断で2020年現在もガソリン車を販売しているのです。
私のような個人が自動車業界で得られる情報なんてトヨタ自動車は、数十年前から知っていた事でしょう。
トヨタがその気になれば、電気自動車は、作れます。
しかし電気自動車を作るよりも引き続きガソリン車を作って販売した方が儲かる。
そういう選択をしているのです。
世の中が電気自動車になるのであれば、最適なタイミングとその時にある最高の技術でタイミング見て舵を切る経営戦略なのでしょう。
しかしその一方で電気自動車の開発研究をトヨタは行っています。
電気自動車にとって一番の要となるパーツは、電池です。
トヨタは「全固体電池」という現在主流となっているリチウムイオン電池を超える次世代電池の技術を握っています。
電池の最新技術を握っていれば、電気自動車を世界に普及してスタンダートになった後から一気にシェアを取ろうと考えているのかもしれません。
現在、電気自動車の先駆者企業が作った市場とオセロのように取る考えと私は、予想しています。
また何を考えているのか分かりませんが電気自動車が走る事に付随した何か新しいビジネスモデルも考えているみたいです。
最終的にトヨタ自身が車は保有ではなくシェアして乗り合う仕組みになると考えているような印象も出ています。
世界の自動車業界が電気自動車に切り替わりますがだからと言って、トヨタ自動車が衰退すると考えている投資家の方は、ぜひ経営戦略の裏側を学んでください。
本日の情報をまとめると、トヨタ自動車は、電気自動車を作れるけれど、総合的な状況判断で販売するタイミングではないと考えて作っていない。
核となる全個体電池の研究開発は進めつつ、利益が最大化出来る適切なタイミングでガソリン車から電気自動車の販売に切り替える経営戦略。
以上、企業の経営戦略の裏側についてお届けしました。
あなたが長期的に株式を保有して投資する際には、その会社の経営戦略を調べてみると良いでしょう。
資産運用のご参考、投資の成績アップにつながれば幸いです。
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