証券会社員が退職する理由とは?

株式会社サヤトレの増田です。

週末に、仲が良かった証券会社の同期の一人から連絡がありました。

  • 証券同期「会社辞めます。」
  • 増田「もう会社に言ったん?」
  • 証券同期「言いました!今月末までです。」
  • 増田「おめでとう!未来は明るいよ!」

彼は、地方都市で営業していた同期です。

私が仲良くしていた証券会社の同期達は
もうほとんど会社に残っていません。

金融業界は大量採用ですがそのほとんどが
3年以内で辞めてしまう厳しい世界です。

こんなに日経平均株価が上昇しているにも関わらず
多く社員が証券会社を辞める理由は何なのでしょうか?

本日は、証券会社サイドと個人投資家サイドの
両方の状況を知っている私の分析を書かせていただきます。

証券会社員が会社を辞める一番大きな理由は・・・

ズバリ「つらい」からです!

仕事をしていれば大なり小なり辛い事はあるのは当然ですが
証券会社は「肉体的」よりも「精神的」にしんどい職業です。

証券会社の何がそんなにしんどいのか?

具体的に初級・中級・上級と3つ例を上げます。

初級編は「肉体的なしんどさ」です。

証券会社の朝はかなり早いです。

私は毎日朝5:30に起きて
会社には7時に出社していました。

9時の寄り付きまでに営業の準備として
必ずやらなければいけない事が多くあります。

昨夜のアメリカ市場の動きを頭に入れて
日経新聞を読み誰に何の銘柄を販売するか?

計画を立てなければなりません。

そして、もし支店の方針が残業賛成の場合は
そこから夕食を食べずに夜遅くまで長時間労働です。

早朝に起きてお昼過ぎが本当に眠たく地獄です。

最近のイケてるIT企業のようにお昼寝タイムなんて有り得ません。

私は、投資家のお客に電話をかけているコール中に寝てしまい
電話先の相手が電話に出て「もしもし」と言われて慌てて
起きるという事がよくありました。

体力がないとかなりキツイです。

中級編は、「モラル」です。

証券会社の営業は、金融商品の売買手数料で儲けています!

この上げ相場でも証券会社のお客の投資家は
それほど儲かっていないみたいです。

その理由は、回転売買による手数料です。

総合証券会社で担当者を通して株式の注文を行うと
投資金額に対して約1%の手数料がかかります。

100万円分の株を買うと1万円の手数料がかかり、
100万円分の株を売ると1万円の手数料がかかります。

買った株は必ず売却するので
往復で2万円かかるイメージです。

株式相場は大きく上がって儲かりますが
保有に買った株が上がれば利益確定の提案の
電話で売却した際に1%が証券会社の手数料です。

そして、その売った代金で別の株を推奨して買うのです。

つまり10回売買を往復したら20%の手数料がかかります。

これを高齢のおじいちゃん・おばあちゃんに対して
グルグルひたすらに売買を回転させる営業能力の高さが
証券会社業界で言う「仕事が出来る」の定義です。

買った株は上がっているので投資の元金は減っておりませんが
相場が上昇した分のほとんどが証券会社の手数料に消えてしまいます。

私も証券会社に入社した頃はそのような実情が許せませんでした。

しかし業界に数年もいれば多くの証券会社員は慣れてしますのです。

お客のお金が減っても営業成績が上がるのであれば
モラル的に何も感じない証券会社員は沢山います。

このモラルの壁は、非常に大きく乗り越える事が出来ず
多くの証券会社員は耐え切れずに3年で辞めてしまう理由です。

最後は、上級編の「ノルマ」です。

営業には毎月毎月『目標』という名前のノルマがあります。

そしてその『目標(ノルマ)』が達成出来ないと
上司からのキツイ詰め(お説教)があります。

私は、全国トップクラスの営業成績なので
詰められた事はありませんが隣りで大きな声で
怒鳴られたり机をバンバン叩かれている社員が
その後に良い仕事が出来ると私は思いませんでした。

営業員を管理する立場の管理職の
マネージャーは数年単位で全国転勤があります。

マネージャーにとっては1年後の結果なんて必要ないのです。

今月、自分が支店にいる間に結果を出さないと人事評価に反映されません。

1年後の会社の利益は捨てて、目先の今月の自分の
人事評価のために顧客の資産を常に刈り取り続けるのです。

私の上司は日本一優秀で恵まれたのでかなり平和なでした。

上司「増田!自分の頭で考えて動け!」

社会に出てからは選択の連続です。

そしてその選択の多くには、答えがありません。

数ある選択肢の中から自分の頭で考えて
自分で決めて行動する事は、難しいです。

多くの人は、正解を聞きたくなるのですが
投資も営業も正解は誰にも分からないのです。

私は、現代で生きる上でもっとも重要な事を上司に教えていただきました。

上司には感謝と尊敬の気持ちがあります。

【参考記事】

私は、上司のおかげもあり自分で考えて営業を行い
運良く結果が出ていたので仕事は比較的楽でしたが
これはかなりのレアケースだと思います。

証券営業でノルマが達成出来なかった時の
上司からのプレッシャーはキツイです。

それを毎月月末に味わい続けるのです。

以上が私が考える証券会社員が退職する理由です。

証券会社の悪口が多くなりましたが
証券会社に勤める上で良い事も沢山あります。

その一つが良い給料が貰える事です。

仕事の価値観は人それぞれです。

「お金」「時間」「やりがい(人)」
この3つのバランスが重要ではないでしょうか?

現在私の会社では、事務スタッフが2名と
サヤトレプログラマー3名に仕事をしてもらっています。

もし仮にお金だけを重視して働く方だとしたら
もっと良い会社に簡単に移ってしまう事でしょう。

ITの発達によって仕事や働き方の
自由度が高まり変化しています。

上手く活用してみんなのニーズに合う
働き方と仕事を進めていきたいです。

「お金」「時間」「やりがい(人)」

この3つのバランスの重要性を考えながら
今後も投資家に価値を提供していきたいと思います。

証券会社に就職をお考えの方がいたら、何かしらのヒントになれば幸いです。


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