官民ファンドが失敗する理由

株式会社サヤトレの増田です。

本日は「官民ファンド」をテーマにお届けします。

ファンドとは個人・法人からお金を集めて
リターンが期待できる会社に投資を行い
収益を投資家に還元するビジネスモデルです。

一般的にファンドは民間の企業が
運営しているケースがほとんどです。

しかし中には国(官)と民間(民)が協力して
ファンドを運営する官民ファンドもあります。

昨日ニュースにて官民ファンドの
産業革新投資機構(JIC)の民間から
雇われた9人が一斉に辞任することが
ちょっとしたニュースになっています。

■日経新聞の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38750090Q8A211C1X13000/

民間側の9人全員が一斉に辞めた理由は
国の経産省との信頼関係の崩壊です。

当初は、官民ファンドの田中正明社長は
産業革新投資機構(JIC)で働く条件として
年間1億円以上の給料を提示されていました。

官民ファンドなので田中正明社長の
給料は日本国民の税金からも支払われます。

周りからの報酬が高すぎるという声に
国側が後から報酬を値下げし、そこから
官と民の関係が崩れて民間側が一斉に
辞めるというトラブルに発展しています。

凄く簡単に内容をお伝えしましたので
ニュースだけみると民間側が強欲という
印象を持つ方も多いかもしれません。

私個人の意見としては、どちらにも
原因はありますが民が強欲とは思いません。

私自身も経験がありますがビジネスの世界は
「信用」と「約束」で成り立っています。

スタッフや他社企業含めて誰かと
一緒に仕事をする際には相手が信用
出来る人物かを判断しなければなりません。
(反対に相手側も同じ事を考えています。)

その中でも「お金」に関する
約束は極めて重要な「信用」です。

「〇〇万円で○○までやります!」

上記のような約束をしたのであれば
その通りに実行してくれないと困ります。

お金が関係する「報酬」「出資比率」「任期」など
一度、取り決めて進みだしたプロジェクトを後から
条件を変更してくる関係は、まず上手くいきません。

今回、産業革新投資機構(JIC)辞める田中社長は
「仮に報酬1円でも来た」と述べています。

極論に思う人も多いと思いますが
私はウソではないと思います。

国の経済産業省から能力の高い田中氏に
「税金なので報酬はでませんが日本経済の
未来のために力を貸してくれませんか?」

そうお願いしていればまた違っていたかもしれません。

現実的に1円では上手くいかないので
年間1000万円~2000万円で十分と思います。

金融業界を極めた人を1000万円で
雇えるなんて破格の条件なのです。

金融が分かる人ほど日本の未来が
暗い現実が分かっているはずです。

日本の未来のために金融業界のトップを
駆け上がった自分の知識を孫世代のために
無償で提供したいと思う人は実際にいます。

当初掲げたビジネスの「志」「目標達成」「報酬」など
一緒に仕事をするビジネスのパートナーとして最初に
約束した事が変わるのは、誰でもキツイと思います。

民間側の一緒に辞める9人もお金云々の話ではなく
田中氏と同じ考えで「信頼出来ない、やってられない」
と思ったのではないでしょうか?

そして今回の件は、投資しているファンドの
投資成績が非常に悪いという事も背景にあります。

官側の経済産業省は、どこの民間企業や技術に
お金を投じれば良いか分かりません。

投資先は、民間側の判断が大きくなるのです。

ファンドなのでリターンが出る企業に
投資するべきですが実際は、お金の足りない
大企業に投資してしまい失敗しています。

最後に私個人の官民ファンドに関する意見は
日本では、官民ファンドは難しいと考えています。

過去に投資で成功した事例を私は知りません。

官民ファンドが上手くいかない理由は
内部で巻き込む人が増えるほどにしがらみが増えて
投資決定のスピードと決断など遅くなるからです。

ソフトバンクのような民間投資会社が
先日ご紹介したPayPayのように100億円を
ばら撒く方が経済効果は高いと思います。

■参考記事

民間企業でも予算100億円とか国家レベルですよね。

その結果日本にキャッシュレスを根付かせて
その後、ソフトバンクは消費者の消費行動を
ビッグデータで解析して儲ける作戦です。

そうする事で3.3兆円という巨額で買収した
英国のARM(アーム)を使う事に繋がるのです。

投資は意思決定のスピードや決断力など必要です。

個人も法人も自らリスクを取り
沢山の人は巻き込むことなく
少数で意思決定する事が投資は
上手くいくと私は考えています。

【本日のマネー実践タスク】

官民ファンドは上手くいく方法を考えましょう。

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