原油価格マイナスの分かりやすい解説

株式会社サヤトレの増田です。

本日は「原油価格マイナスの解説」をテーマにお届けします。

2020年4月21日のNY原油先物価格の期近5月の終値が市場初のマイナスとなりました。

日本時間だと深夜なので朝起きて個人投資家オンラインコミュニティーにて沢山の書き込みがあり、私も知りました。

原油価格がマイナス?

意味が分からない方も多いと思うので本日は、分かりやすく解説します。

■現物商品(本体)

■先物価格(金融商品)

この2つの違いの特性を理解するとなぜ原油価格がマイナスになるのか分かります。

「原油」という身近ではない商品で考えると中々分かりにくいです。

実際に商品先物の取引対象で存在する「トウモロコシ」「大豆」などの身近な食べ物に置き換えて解説すると分かりやすいです。

もっと分かりやすくスーパーで買える「お肉」「刺身」でも解説します。

「原油」「トウモロコシ」「大豆」「お肉」「刺身」

上記は、全部同じと考えてください。

まず「現物商品」と「先物価格」について解説します。

現物商品とは、実際の商品そのもの価格です。

原油、トウモロコシ、大豆、お肉、刺身などこれらの商品には、価値があります。

原油は、ガス、ガソリン、灯油などのエネルギーの材料になります。

これらが無いと私達は生活出来ません。

そのものに価値があります。

トウモロコシ、大豆、お肉、刺身も食べる事が出来るので価値があります。

これらの価値がある現物の値段が「現物商品」です。

そしてこれらの現物商品の価格が未来の期日に価格がいくらになっているのか?

未来の価格を見越して値段変動するのが「先物価格」です。

例えば、天気が原因でトウモロコシが不作で取れなくなると、未来のトウモロコシの価格は上がります。

逆に沢山取れると価格が下がります。

この先の未来の価格がどうなるかの値段が金融商品になっていて、取引する事が出来るのです。

これが商品先物取引です。

そしてこの商品先物の取引には、あらかじめ期日が決まっています。

5月物や6月物など売買の期限が決まっています。

例えば、閉店が夜9時のスーパーがあります。

スーパーで買い物(取引)が出来るのは9時までです。

夜6時を過ぎると閉店までは、残り3時間です。

このときにスーパーのお肉や刺身のような食品が大量に売れ残って余っていた場合価格は、どうなるでしょうか?

お肉や刺身に価値はあります。

しかし残りの期限が迫ってきているので価格は、安くなり半額シールが貼られるでしょう。

商品先物のトウモロコシでも同じです。

賞味期限があり、腐りかけのトウモロコシが大量に余っていた場合、価格は下落します。

あなたの自宅の冷蔵庫で考えてください。

明日腐るトウモロコシだけど100キロ貰ってくれない?

無料でもいいよ。

いや、貰ってくれたら1000円あげる。(マイナス価格)

あなたは、腐りかけのトウモロコシ100キロを1000円もらって受け取りますでしょうか?

邪魔になるのでいらないとなるかもしれません。

家庭レベルで考えたら100キロとかですがこれを実際で考えると〇トンなどもっと沢山の量が日々やり取りさせているのです。

そして大量の現物を受け取るためには、商品を確保する倉庫なども必要になります。

現実的には、商品を管理するコストがかかります。

食品を事例に解説しましたが、今回マイナス価格になった「原油」も同じです。

お金払うから引き取って欲しい。

原油の在庫が大量に余って、蓄えるタンクもコストが上がりお金あげるから買い取ってほしい(マイナス価格)

期限切れが近い5月の原油が大量に売られて商品先物の価格がマイナスになりました。

5月物を買っていた投資家が期日が近づいて6月物に乗り換える(ロールオーバー)なども重なり大きく下落したと推測します。

5月はマイナス価格の一方で6月物は、20ドル程度で価格は安定しています。

期日があり、数字で売買される先物価格の特性上今回マイナス価格になりましたが、実際の現物には価値は、20ドル程度の価値はあるのでしょう。

5月物の先物取引の特性のミスプライスと言って良いでしょう。

先物価格がマイナスになる事は、私個人も今回初めて知りました。

直近、原油価格は見ていましたが最低価格は、0円と思っていたのです。

0で買えたら勝ちと思っていた投資家が1ドルで買って勝ちを確信したと思ったらマイナス価格に突入したのでビックリした事でしょう。

歴史上、初めての現象なので知らない方も多いと思います。

もし私も夜に起きていて1ドルで買えたら喜んでいると思います。

マイナス価格になってビックリしているでしょう。

原油に投資出来る証券会社では、原油価格0円でロスカットされる証券会社。

マイナス価格で追証請求してくる証券会社。

証券会社やCFD・先物など取引対象、裏付け資産でルールが異なりそうです。

証券会社も初めての事でパニクって驚いてますが0円以下にならないと思って1円でレバレッジかけて買い保有した方は、追証で借金となり、破産する可能性もあります。

商品先物の価格は、マイナスがあるので株式と違って底なしです。

投資の世界に入って長いので大体の事は、分かっているつもりでしたが私自身もまだまだ知らない事が沢山あります。

引き続き勉強して学んでいこうと思います。

私自身が学んだ知識は、本日のように例えを交えて分かりやすく解説シェアします。

よりリアルタイムに情報を得たい方は、個人投資家オンラインコミュニティーにご参加ください。

読んでいるだけでも勉強になると思います。

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